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青山学院大学<br>理工学部経営システム工学科教授 <br> 松本 俊之 [MATSUMOTO, Toshiyuki]

青山学院大学
理工学部経営システム工学科教授
松本 俊之 [MATSUMOTO, Toshiyuki]

改善のすすめ

第5回 2019/7/27(土)

青山学院大学理工学部経営システム工学科教授   松本 俊之  [MATSUMOTO, Toshiyuki]

 近年、製造業を取り巻く環境はますます厳しくなっており、生産企業ではさらなる効率化が求められています。それに対応するためには、原点に返って現場が主体となって改善活動をより一層活発にしてものづくり力を強化する必要があります。しかし、現場で働いている正社員や委託?パートの方々は、改善は難しい、もしくは何からどうやって始めたらよいか迷っており、従来のやり方でよいと考えて改善に対して消極的な場合もあるでしょう。また、現場を担当する係長やスタッフとしてのIEr(Industrial Engineer:改善技術者)の方々は、多くの手法や知識を学んでいますが、現場が主体となった改善活動をマネジメントできていない場合もあるでしょう。
 改善における問題の所有者(問題解決活動において最終的に責任をとるべき人)は現場であり、その現場が主体となって改善するには、まず現場に気づきを与えて、現場の方々の意識を変える必要があります。それには、現場自身が身の回りにあるできるだけ多くの問題発見をして、それらの中からひとつずつ改善して達成感を味わい、より大きな改善にチャレンジして、改善力を身に着ける必要があります。
 そこで本講義では、改善に関する基本的な考え方を示し、現場が主体となって改善活動を実現するための現場に気づきを与えて意識を変えるひとつの方法として改善のキーワードをまとめた「改善のすすめ」を紹介し、それを適用した現場の網羅的な問題発見と改善事例についてお話しします。本講義は、改善は難しいと考えている、もしくは何からどうやって始めたらよいか迷っている現場の方々、そして現場に改善活動への気づきを与えて意識を変えたいと思っている係長やIErの方々を対象にしています。
 この改善のすすめにより、当初は改善が難しいと考えている現場の方々が、改善の必要性とその具体的な方法を理解し、改善をしたいという気持ちになることが期待できます。これは外科手術的に効くのではなく、漢方薬的にじわじわと効いて体質“改善”にもなります。最終的には、現場が改善力を身につけて全員攻撃の改善集団になることが期待できます。

プロフィール

青山学院大学理工学部経営システム工学科教授
松本 俊之 [MATSUMOTO, Toshiyuki]


1961年生まれ。慶應義塾大学理工学部管理工学科卒業、同大学院理工学研究科管理工学専攻修士課程修了。同大学院博士課程満期退学。博士(工学)を取得。2003年青山学院大学理工学部助教授となり、2011年より教授。専門分野はIE?現場改善と経営?環境教育。主な著書に、『現場改善志向の生産情報システム』(日刊工業新聞社、2003年)がある。